泥棒が嫌う窓ガラスってあるの?

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空き巣や居空きなどの侵入盗が狙うのは、なにも玄関ばかりではありません。ある調査結果によれば、侵入盗の60%以上が窓ガラスから侵入しているということです。
そう考えると窓ガラスの防犯能力がいかに大切かがわかります。しかし通常のガラスでは、おそらく簡単に泥棒に侵入されてしまうでしょう。たいていの窓ガラスは、なにか硬いもので叩けば簡単に割れてしまうものです。さらにガラスカッターなどの専用の道具があれば、大きな音をたてることもなく、必要な部分だけ窓ガラスに穴をあけることもできるのです。クレセント錠付近の窓を丸くくりぬき、そこから手を入れてカギを外し、窓を開けて簡単に侵入する泥棒の様子を、テレビや映画で見たことがある人も多いことでしょう。

それでは防犯対策として窓ガラスを考えた場合、どのような種類の窓ガラスが効果的なのでしょうか。
マンションやアパートの集合住宅では、よく窓ガラスの中にワイヤーが格子状に入っているものを見かけます。一般的には網入りガラスなどと呼ばれ、一部では防犯対策が施されたものであるとの認識が広がっていますが、これは誤解です。
網入りガラスは火災のときに窓ガラスが焼け落ちてしまうことを防ぐために考案されたものであり、衝撃に対する抵抗力については通常の板ガラスと大差ないのです。ただし熱によって窓ガラスが割れた際に、崩れ落ちることなくそこにとどまってくれるおかげで、火災の延焼拡大を防ぐことができるのです。

それでは強化ガラスはどうでしょう。ガラス板に特殊な張力を与えることで、通常より割れにくい強化ガラスは、割れたときに粒上になるという特性から、自動車のフロントガラスに使われます。しかしこれも、割ること自体は簡単なので防犯効果は期待できません。

最も効果的なのは、特殊なフィルムによって貫通への抵抗力をもたせた防犯ガラスです。これは侵入に時間がかかるため、泥棒対策として効果があります。